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密室選挙『コンクラーベ』

新しいローマ法王『ベネディクト16世』が決まったらしい。

前法王が逝去したニュースをきっかけに、はじめて『コンクラーベ』という単語を知った。
新しい法王を選出するための枢機卿による会議・選挙を指す言葉らしいが、日本語の『根比べ』と似ているのと、また法王の選挙と言う意味と重ね合わせて、なんとなく1人でブームになっていた。ただの一回も使う場面は無かったが…。

ところでコンクラーベは、ミケランジェロの天井画で有名なシスティーナ礼拝堂のなかで完全密室で行われる。完全密室って、このITの時代になんて前近代的なことを!と思っていたが、けっこうこの「完全密室」というのが難しいらしくて、内と外の携帯電話や無線通信を封じるための電波漏洩対策や、盗聴器対策などでハイテクを駆使しているらしい。でもなんでいまどき完全密室なんだろう?前法王は、教会の情報公開に積極的だったらしいのに。

まあ、なーんの裏付けもない完全な妄想だが、コンクラーベでは、高徳な枢機卿たちの間で、こういうやりとりがあるのではないか?ちなみに本来全てイタリア語だが、読み手のために日本語の口語体で書きます。

議長:法王誰にする?立候補もしくは推挙したい人はいる?
枢機卿A:わし、やってみたい。
枢機卿B:まじで?チャレンジャーやな。大人気の法王の後継って、荷が重いぞ。
枢機卿C:私は枢機卿Xを推薦します。彼なら全世界のためにがんばってくれる。
枢機卿D:え!Xは保守派だぞ。今この時代に受け入れられるのか?新しい時代には革新派の枢機卿Yだ。
枢機卿E:D!なに言ってんだ。主の教えは厳格に引き継いでこそ、全世界が平和になるんだ。
・・・

もう書き疲れたので止めるが、要は枢機卿たちの間でかなりの真剣な議論・対立、一部ドロドロしたようなものがあるに違いない。だって全世界から集まった百人を超える人間の会議だ。そうじゃないほうが不自然だ。

でも礼拝堂から白い煙が上がった後は、枢機卿みんなが笑顔で新法王を支持し賛嘆し、従う。
いくら情報公開が時代の流れだからって、こういうときはやはり密室の方が、逆に自らをさらけ出した真剣な価値のある、人々のための議論ができるのかもしれない。

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